
染織の起源
染め関係の書籍を読みました📚
ものと人間の文化史 染織(そめおり) 福井貞子著
染物、織物の起源から、現代までの歴史を、様々な資料と著者の実体験を織り交ぜてまとめられた本です。
弥生時代の遺跡から、糸車や、布を織るために使ったと思われる針のような道具が出土しているという話は非常にワクワクさせられました。
染めがいつから行われているかについても興味が湧きましたが、布は風化するため、染められた布などの証拠から確定するのは難しいようです。
そんな中、日本最古の歌集である「万葉集」(780年ごろ?)に、当時の染めについていくらか歌がたくさんあるようです。
こちらはその中のひとつ。
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紫は 灰(ほの)さすものぞ 海石榴市(つばいち)の
八十(やそ)のちまたに 逢へる子や誰
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トップ写真の白い花は紫草といわれる花で、根に紫の色素を多く含みます🌺
これを、灰により媒染し布に定着させるという高度な染色方法が、当時から有ったことが窺えます。
化学反応を起こす紫草と灰を、夫婦に見立てている?という説もあるのも面白い😊
上述の浸し初めのほかにも、花摺りや絞り染めを題材として歌もある様です。
現代よりも、人々にとって「染め」が身近だったのだろうなぁ📚